職場の備蓄庫、湿気にやられてない?非常食・資機材の保存ポイント

防災

皆さんこんにちは。今回は、職場の備蓄庫で見落とされがちな「湿気対策」について解説していきます。

防災対策の一環として、非常食や簡易トイレ、毛布などを備蓄している事業所は多くなりましたよね。しかし、備えて“満足”していませんか?

特にこの梅雨の時期、備蓄品が湿気にやられて劣化・故障・カビの温床になっているケースも少なくありません。
いざというときに使えない備蓄では、意味がないどころか業務継続に大きな支障をきたします。

今回は、職場で今すぐ見直したい「備蓄品の保存ポイント」について一緒に考えていきましょう。


1. 備蓄庫の湿度は定期的にチェックすべし

備蓄庫は、倉庫や倉庫代用スペース(ロッカールーム・会議室の一角など)であることが多く、通気性が悪いのが特徴です。

  • 湿度60%以上が続くと
    • 食品の包装に結露→カビの発生
    • 紙製品のふやけ・変形
    • 電池の液漏れやサビの促進
  • 対策ポイント
    • 湿度計を常備し、60%以上になったら換気or除湿
    • 除湿剤(シリカゲル・炭タイプなど)を定期交換
    • 雨の日はドアの開閉を最小限にして湿気の侵入を防ぐ

2. 非常食は「温度」も「パッケージ状態」も要確認

長期保存できる非常食も、高温多湿の環境下では劣化が進行します。

  • 高温環境でのリスク
    • レトルトパウチの膨張・変色
    • 缶詰の腐食
    • 脱酸素剤の機能低下
  • 保存ポイント
    • 保管温度は30℃以下を目安に
    • 夏季に備蓄庫内温度を確認し、必要なら扇風機や断熱材で調整
    • パッケージが膨らんでいたら即廃棄(雑菌繁殖の可能性)

3. トイレ用品・毛布も湿気で機能低下!

簡易トイレや毛布・タオルなどの衛生用品も湿気の影響を受けやすい備品です。

  • 吸水材が劣化して機能低下(凝固剤など)
  • 毛布やシーツがカビ臭くなり、使用困難に
  • 圧縮袋入りでも、ピンホール(小さな穴)から湿気侵入することがある
  • 対策ポイント
    • 圧縮袋やチャック付き袋は定期的に開封して状態確認
    • 布製品は晴れた日に一度取り出して陰干しと通気
    • 交換サイクルは「目安年数」より「実際の保存環境」で判断

4. 電池・ライト・ラジオの“電気系”も要注意

水害・停電時に命を守るツールも、湿気や温度に弱いものが多いです。

  • 電池が液漏れして使用不能に
  • ラジオのスピーカーがサビで音割れ
  • 懐中電灯が点灯しないトラブルも多発
  • 対策ポイント
    • 電池は本体から抜いて保管
    • 絶縁テープでショート防止
    • 製品は年に1回動作確認を習慣化
    • 予備電池は「防湿ケース」に入れて保存

5. 備蓄点検を「業務スケジュール」に組み込む

せっかくの備蓄も、点検や管理が“誰かの善意”頼みでは劣化を防げません。

  • 点検業務の制度化がカギ
    • 点検日・担当者・チェック内容をマニュアル化
    • 年1~2回の「備蓄品総点検」を業務予定に組み込む
  • 簡単な管理でも効果大
    • チェックリストで“見た目”と“におい”を確認
    • 劣化が早い物は優先して使用(ローリングストック)

まとめ|保管環境は“備蓄の寿命”を決める

いかがでしたか。

備蓄品は、置いておくだけで万全…ではありません。
とくにこの梅雨の時期、湿気による隠れた劣化や故障が多発します。

  • 湿度・温度管理がカギ
  • 密封・防湿対策は定期的な更新を
  • 「定期点検」はルールとして制度化すること

いざという時に使えなかった、では命を守れません。
備蓄の“質”を守るためにも、ぜひこの機会に職場の備蓄庫をチェックしてみてください。

今回もありがとうございました。

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