消火設備の区分と設置基準まとめ【危険物取扱者試験対策 3】

法令

皆さんこんにちは。今回は、消火設備に焦点を絞って解説していきます。

危険物取扱者試験では、「消火設備の名称」「設置場所と距離」「適応する危険物の類」などが頻繁に出題されます。
特に歩行距離や消火剤の適応性、製造所ごとの設置パターンなどは、数字のひっかけ問題に注意が必要です。

一緒に学んでいきましょう。


1.消火設備の区分(第1種~第5種)

消火設備は、消火能力や用途により5種類に分類されています。

種類主な設備名称特徴・覚え方
第1種屋内消火栓設備 など〇〇栓設備
第2種スプリンクラー設備1種類だけ
第3種泡・粉末・二酸化炭素消火設備など〇〇消火設備
第4種消火器手動操作の大型
第5種消火器
乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩 等
手動操作は小型
消火器以外では、左記の3種類が全ての危険物に適用可能

☑ 覚え方ヒント:「小型(第5種)→大型(第4種)→設備(第3〜1種)と消火力が上がる」


2.危険物との対応関係(消火剤の適応性)

危険物の類ごとに、使用できる消火設備(消火剤)は異なります。
中でも第5種の「乾燥砂」などは、全ての危険物に対応可能な万能消火剤です。

危険物の類第5種(乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩
第1類〜第6類◯(すべてに対応可能)

☑ 「乾燥砂などの粉系=全類対応」は頻出です。


3.第4種・第5種の設置基準(歩行距離)

消火器(第4・5種)は、万一の火災に備えてすぐに取りに行ける距離に設置する必要があります。

消火設備最大歩行距離備考
第4種(大型)30m以内消火設備の併置により変動あり
第5種(小型)20m以内最も基本的な設置基準

☑ 試験では「30m」「20m」という数値がそのまま出題されます。


4.製造所の種類ごとの設置パターン

製造所の危険性に応じて、必要な消火設備の種類も変わります

製造所の種類必要な消火設備
著しく消火困難な施設第1~3種のいずれか+第4種+第5種
消火困難な施設第4種+第5種
その他の製造所等第5種のみ

☑ 「危険度が上がるほど設置する設備の種類も増える」とイメージしましょう。


5.特例:貯蔵施設における設置基準

製造所以外の施設にも、消火設備の設置基準があります。

施設必要な消火設備
地下タンク貯蔵所第5種を2個以上設置
移動タンク貯蔵所(タンクローリー等)自動車用小型消火器(第5種)を2個以上設置(充てん量基準あり)

☑ 特に“2個以上”という数値はポイント。しっかり覚えておきましょう。


📝 試験対策チェックリスト

  •  消火設備の第1〜第5種の特徴と名称を把握したか?
  •  「乾燥砂・膨張ひる石などは全類に対応可能」を覚えたか?
  •  第4種=30m以内/第5種=20m以内の歩行距離を覚えたか?
  •  製造所の危険度によって設備が増える構造を理解したか?
  •  地下タンク・移動タンクは第5種を2個以上設置と覚えたか?

まとめ

いかがでしたか。

消火設備の問題では、「どの種別を、どの施設に、どの距離に、いくつ設置するか」という複数の観点が問われます。

試験では、「歩行距離」や「消火剤の適応性」が問われやすいため、表やキーワードで効率的に覚えておくと得点に直結しますよ。

今回もありがとうございました。

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