皆さんこんにちは。今回は、給油取扱所に関する特徴について解説していきます。
給油取扱所では、特に、構造・設備・空地の広さ・距離の基準・設置可能な建築物の制限など、実務に即した内容が問われやすく、覚えるべき数字や用語が多いのが特徴です。
覚えておきたい特徴をまとめていますので、ぜひご活用ください。
1.給油取扱所の定義と主な設備
種別 | 内容 |
---|---|
給油取扱所 | 固定給油設備で自動車などに直接給油を行う施設 |
固定給油設備 | ポンプ+ホースで自動車へ直接給油する機器 |
固定注油設備 | ポンプ+ホースで容器などへ注油する機器 |
給油設備の種類 | 地上式/懸垂式(地面設置型/上部吊下げ型) |
2.必要な空地(給油空地・注油空地)
空地の種類 | 要件・構造 |
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給油空地 | 自動車の出入りができる間口10m以上・奥行6m以上の空地が必要 |
注油空地 | 給油空地とは別に確保する必要あり(容器への注油専用) |
空地の構造 | 地盤面より高くし、コンクリート等で舗装 (アスファルト不可←浸透してしまうため) |
排水設備 | 油漏れ対策として、排水溝・貯留設備・油分離装置を設けること |
3.設備配置の距離基準
項目 | 距離・制限内容 |
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固定給油設備と敷地境界 | 2m以上 |
固定注油設備と敷地境界 | 1m以上 |
建築物との距離 | 2m以上(ただし開口部がない壁であれば1m以上) |
ホースの長さ | 給油・注油ホースともに5m以下に制限 (懸垂式の場合は、 吊りおろした【地盤面上50cmの位置】時に、その場所を中心として、半径3mを超えない円を描ける範囲とされています。) |
4.貯蔵タンクとその設置基準
項目 | 内容 |
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地下タンク | 地盤面下に専用地下タンクを設置可能 (制限なし) |
廃油タンク | 容量10,000L以下のものが設置可能 |
簡易貯蔵タンク | 防火地域・準防火地域以外の地域では、600L以下のタンクを石油類の種類毎に1個ずつ 3個まで設置可能 |
5.構造・設備に関する基準
項目 | 内容 |
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周囲の囲い | 2m以上の塀や壁を設け、耐火構造または不燃材料製とする |
静電気対策 | ホースの先端部に アース等の静電気除去装置を設置すること |
6.用途制限(敷地内に設けられる建築物)
給油取扱所内に設けられる建築物は、以下の用途に限られます。
- 給油・注油に関する作業場
- 自動車の整備・点検・洗浄施設
- 利用者向けの店舗
- 消防法施行令別表 第一
- 1項
- 3項
- 4項
- 8項
- 11項〜13項イ
- 14項、15項
※ これ以外の建築物(例えば管理者等が住む住居以外の住居や倉庫など)は原則として設置不可です。
試験対策用チェックリスト
- 給油ホースの長さは5m以下
- 給油空地は間口10m・奥行6m以上
- 建築物から2m以上離す(開口部なしは1mでも可)
- 空地は地盤より高くコンクリート舗装(アスファルト不可)
- 囲いは2m以上で耐火構造または不燃材料製
- 簡易タンクは防火地域・準防火地域以外の地域では600L以下×3基まで
おわりに
いかがでしたか。
給油取扱所に関する問題は、数字・距離・用途制限が細かく問われるため、混乱しやすい分野です。
特に、「空地の広さ(10m×6m)」「設備と敷地・建物との距離」「ホースの長さ制限(5m以下)」といった数値は、過去問でも繰り返し登場しています。
ポイントを表やチェックリストで整理しながら反復学習することで、確実に得点につなげることができます。
コツコツ続けていきましょう。
今回もありがとうございました。
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