皆さんこんにちは。今回から、危険物の規制に関する政令(以下:危政令)の分野を解説していきます。
危険物取扱者試験では、製造所・貯蔵所・取扱所の種類、定義、数量制限が重要分野です。
特に「区分の名称と特徴」「指定数量に対する制限値」は選択肢問題で問われやすい傾向にあります。
この記事では、試験直前の整理にも使えるよう、製造所を除いた、覚えておきたいポイントを表と要点でまとめました。
ぜひ、上手に活用してみてくださいね。
1. 【貯蔵所】定義と7つの区分整理
貯蔵所とは?
- 指定数量以上の危険物を貯蔵・取扱う場所
- タンクや付属設備も含まれる
7つの貯蔵所区分
区分 | 概要・特徴 |
---|---|
屋内貯蔵所 | 屋内で貯蔵・取扱い |
屋外貯蔵所 | 屋外で特定の危険物を貯蔵・取扱い(硫黄、第4類のうち引火点0℃以上のもの など) |
屋内タンク貯蔵所 | 屋内設置のタンク使用 |
屋外タンク貯蔵所 | 屋外設置のタンク使用 |
簡易タンク貯蔵所 | 容量600L以下の簡易タンクを使用(例:農業用小型タンク) |
地下タンク貯蔵所 | 地中に埋設したタンク使用 |
移動タンク貯蔵所 | 車両に固定されたタンク使用(移動給油車など) |
試験対策ポイント
- 「屋内・屋外」+「タンクの有無」で分類整理
- 簡易・地下・移動の文言は丸暗記
2. 【取扱所】定義と4つの区分整理
取扱所とは?
- 製造以外の目的で、指定数量以上を1日で取扱う場所
- 建物・設備・空地などを含む
4つの取扱所区分
区分 | 概要・例 |
---|---|
第1種販売取扱所 | 容器入り危険物の販売(指定数量の15倍以下)例:小規模塗料店 |
第2種販売取扱所 | 同上(指定数量の15倍超~40倍以下)例:薬品販売店 |
給油取扱所 | 固定設備で給油する(例:ガソリンスタンド) |
移送取扱所 | パイプラインやポンプ等で移送(例:空港燃料供給設備) |
一般取扱所 | 詰替・使用など(例:塗装工場、ボイラー室など) |
試験対策ポイント
- 「販売・給油・移送・一般」の分類を正確に暗記
- 第1種・第2種販売取扱所は特に数量を意識
3. 【数量制限】試験に出やすい重要表
貯蔵所・取扱所ごとの数量制限まとめ
■ 貯蔵所
種類 | 原則制限 | 補足・例外 |
---|---|---|
屋内貯蔵所 | 制限なし | – |
屋外貯蔵所 | 制限なし | – |
屋内タンク貯蔵所 | 指定数量の40倍以下 | ※第2・第3石油類は20,000L以下 |
屋外タンク貯蔵所 | 制限なし | – |
簡易タンク貯蔵所 | 600Lタンク×3個以下 | 同一品質の危険物の場合:タンクは1個 |
地下タンク貯蔵所 | 制限なし | – |
移動タンク貯蔵所 | 30,000L(30kL)以下 | – |
■ 取扱所
種類 | 制限 |
---|---|
第1種販売取扱所 | 指定数量の15倍以下 |
第2種販売取扱所 | 指定数量の15倍超〜40倍以下 |
給油取扱所 | 制限なし(設備基準あり) |
移送取扱所 | 制限なし(設備基準あり) |
一般取扱所 | 制限なし(規則で基準あり) |
4. 【まとめ】ここだけ覚えれば得点アップ!
いかがでしたか。
この分野は数字の暗記に偏りがちですが、構造(分類・目的・場所)を理解した上で暗記するのが効率的な対策法です。
- 貯蔵所は7種類、取扱所は4種類
- 「屋内・屋外」「タンク・移動・簡易」で整理
- 第1種販売(15倍)、第2種販売(40倍)を区別
- 簡易タンク=600L×3=1,800L
- 移動タンクは30kLが上限
選択肢問題では「正しい数字」「適切な分類名」が頻出なので、迷った時は表に戻って確認しましょう。
今回もありがとうございました。
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