皆さんこんにちは。今回は、「雹災害」の基礎知識と対策について解説していきます。
最近、危険物の話題ばかりでしたので、ちょっと箸休めです。
夏の天候は変わりやすく、晴れていた空が突然暗くなり、激しい雷雨や雹(ひょう)が降ることがあります。
大きいもので直径1センチを超える氷の塊が高速で落下してくる雹は、想像以上に危険ですよね。
自動車の破損、窓ガラスの破損、農作物や太陽光パネルの損傷、人への直撃によるケガなど、生活にも職場にも大きな影響を与えます。
そこで、雹に関するリスクや対策について、一緒に学んでいきましょう。
1.雹はなぜ危険?身近にある被害リスク
雹は、積乱雲の中で形成された氷の塊が地表に降ってくる現象で、直径数ミリ〜数センチまでさまざまなサイズがあります。
特にゴルフボール大(直径4cm程度)になると、車の屋根やフロントガラス、住宅の窓や屋根を破損させるほどの威力があります。
家庭:
・窓ガラスの破損による飛散
・洗濯物やベランダの物干し、植木鉢の損傷
・外出中の子どもへの直撃リスク
職場:
・車両、重機の破損
・工場や事業所の屋根、外壁、太陽光設備の損傷
・外回り・現場作業員の負傷リスク
2.雹の兆候を見逃さない!気象情報のチェック方法
雹の発生は、事前にある程度の予測が可能です。
気象庁が発表する「雷注意報」「大気の不安定」「ひょう注意情報」などが出たときは要注意です。
家庭:
・天気予報アプリを活用し、雷注意報や雹の注意喚起を確認
・空の様子(黒く厚い雲、冷たい風)に注意
・子どもだけの外出は控えさせる
職場:
・天候に応じて、現場作業や外出予定の調整
・定期的な気象レーダーの確認(ウェブやアプリでの監視)
・雹の恐れがある場合は車両・機器の屋内保管や移動を検討
3.雹が降り始めたら?その場でとるべき行動
ついに雹が降り始めました。
被害を最小限に抑えるためには「すぐに安全な場所へ移動すること」が基本です。
家庭:
・窓やシャッターを閉める
・屋外にあるもの(物干し、植木鉢、自転車など)を可能な限り屋内へ
・外にいる場合は、木の下ではなく、しっかりした建物や車の中に避難
職場:
・屋外作業を即中断し、安全な屋内に避難
・事業所の車両や機器の被害が想定される場合、被害状況の記録(写真)を残す
・万が一、ガラスが割れた場合は破片に注意し、二次被害を防ぐための封鎖や養生を実施
4.事後対応と備えで「次」に備える
雹災害の被害を完全に防ぐことは難しくても、日頃の備えと事後対応によって被害を減らすことができます。
家庭:
・シャッターや強化ガラスの設置検討
・ベランダや玄関周りに、すぐにしまえる収納ボックスを設置
・火災保険や車両保険に「雹災害補償」が含まれているか確認する
職場:
・被害報告のフローや写真記録のルールを事前に整備
・定期的に屋根や雨樋の点検を実施
・事業用保険や設備補償の見直しを行う
まとめ
いかがでしたか。
雹は「めったに降らないもの」ではありません。
特に夏は気温上昇により積乱雲が発生しやすく、都市部でも突然の雹被害が起こることがあります。
- 雹は、積乱雲の中で形成された氷の塊が地表に降ってくる現象
- 雹の恐れがある場合は車両・機器の屋内保管や移動を検討する
- 窓やシャッターを閉め、安全な屋内に避難する
- 被害状況の記録(写真)を残す
- 保険に「雹災害補償」が含まれているか確認する
- 定期的に屋根や雨樋の点検を実施する
家族を守るため、職場を守るために、日頃から天候への関心を持ち、迅速な行動と事前の備えを心がけていきませんか?
今回もありがとうございました。
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