皆さんこんにちは。今回は、試験に出やすい問題を中心に「屋外タンク貯蔵所」と「簡易タンク貯蔵所」の設置・構造基準について解説します。
これらは製造所や屋内タンクと並ぶ重要項目で、特に防油堤や容量制限、設置距離や空地など、多く出題されます。
要点を絞って、一緒に効率よく覚えていきましょう。
1. 屋外タンク貯蔵所の基準
項目 | 内容 |
---|---|
通気管 | 圧力タンク以外 → 通気管(無弁または大気弁付)を設置圧力タンク → 安全装置を設置 |
排気構造 | 内圧上昇時に、蒸気などを上部から排出できる構造にする |
ポンプ設備周囲の空地 | 半径3m以上の保有空地を確保 |
タンク周囲の空地 | タンクの指定数量の倍数によって距離を定める |
タンクの弁 | **耐食性・もれのない材料(銅以上)**で製作する |
敷地内距離 | タンクの直径・高さ・危険物の引火点により距離を定める |
防油堤の設置 | 下記参照(必須) |
保安距離・保有空地 | 製造所と同様に設置義務あり |
防油堤の設置基準(危険物施行規則から抜粋)
項目 | 内容 |
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容量 | 単独:そのタンク容量の110%以上 複数:最大タンクの容量の110%以上 |
高さ | 最低0.5m以上 1mを超える場合 → 概ね30mごとに階段設置 |
水抜口 | 開閉弁等を外部に設置し、通常は閉止。 |
材質・構造 | 鉄筋コンクリートまたは土製で、危険物が外部に漏れない構造 |
タンク数の制限 | 1つの防油堤内には最大10基まで設置可 |
2. 簡易タンク貯蔵所の基準
項目 | 内容 |
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設置場所 | 屋外が原則 ※一定の技術基準を満たせば専用室内にも設置可 |
容量制限 | 1基あたり600L以下 |
設置可能数 | 最大3基まで かつ 異なる品名の危険物であること |
構造要件 | 通気管を設ける |
固定方法 | 地盤または架台にしっかり固定し、容易に移動しない構造 |
保有空地 | 屋外設置:周囲1m以上 室内設置:壁と0.5m以上の間隔を確保 |
重要ポイント
- 屋外タンク → 通気管あり/排気構造あり/ポンプ周囲3m空地
- 弁材質 → 耐食性+もれなし(銅以上)
- 敷地距離 → タンクサイズ・引火点で異なる
- 防油堤 → 容量110%/高さ0.5m以上/10基以内/水抜口あり
- 簡易タンク → 1基600L/最大3基/品名すべて異なる
- 空地確保 → 屋外:1m以上/室内:壁と0.5m以上
おわりに
いかがでしたか。
この分野は、構造と数値が得点のカギになります。
特に「防油堤の容量と構造」「簡易タンクの設置条件」などは頻出です。
記事内の表やチェックリストを活用して、確実に理解しておきましょう。
今回もありがとうございました。
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