皆さんこんにちは。今回は、災害後に起こりやすい二次被害とその予防策について解説していきます。
大地震や台風などの自然災害が発生した際、まず「命を守る行動」に集中します。しかし、災害そのものが過ぎ去った後にも危険はあり、これがいわゆる「二次被害」につながります。
被害を最小限に抑えるためには、二次被害の種類と対策を正しく理解しておくことが重要です。
一緒に勉強していきましょう。
1. 火災やガス漏れなどによる二次災害
地震や強風で建物が損傷した際、配管の破損や電気系統のショートによって、火災やガス漏れが発生する可能性があります。また、停電からの復旧時に通電火災が起きることもあります。
- 避難前にはブレーカーを落とす習慣をつける
- ガスの元栓を閉めることを日頃から家族で確認する
- 停電から復旧した際は、すぐに電化製品を使用せず、異常がないか確認してから使う
- 電気ストーブやコンロなどは、揺れで倒れないよう固定しておく
2. 感染症や衛生環境の悪化
災害後に避難所での集団生活が続くと、トイレや手洗いの不十分さから感染症が拡大することがあります。特にインフルエンザやノロウイルス、食中毒などが起きやすくなります。
- 手指の消毒やマスクの携行を習慣化する
- 自宅や避難所に携帯トイレやウェットティッシュを備えておく
- 飲み水と生活用水の使い分けを意識する
- 備蓄食品は、期限や保存状態を定期的に点検し、安全に食べられるものを保つ
3. 詐欺や悪徳商法による被害
「ブルーシート詐欺」や「家屋修理の高額請求」など、災害後は不安や混乱に乗じた悪質な詐欺や訪問販売が増加します。
- 「行政からの委託業者」と名乗る人物にも、必ず身分証明書を確認する
- 修理や点検は、自治体や信頼できる業者を通して手配する
- ひとりで判断せず、家族や近隣の人と情報を共有する
- 不審な訪問や電話は、警察や消費生活センターにすぐ相談する
4. 心の健康被害(災害ストレス)
長引く避難生活やライフラインの断絶、将来への不安などから、災害後には心の不調を感じる人が少なくありません。これは「災害関連ストレス」や「災害後うつ」とも呼ばれ、誰にでも起こりうる自然な反応です。
- 無理に明るく振る舞わず、気持ちを言葉にして吐き出す
- 不安や悩みは信頼できる人と共有し、専門の相談窓口を利用する
- 子どもは特にストレスを感じやすいため、安心感を与える言葉かけを意識する
- 少しでも「異変かな」と思ったら、医療機関や支援団体に相談する
まとめ
いかがでしたか。
災害はその瞬間だけでなく、「その後」にも私たちの命と生活を脅かすリスクをはらんでいます。
- 火災・ガス漏れ: ブレーカーと元栓をすぐ落とす意識を持つ
- 感染症対策: 衛生用品の備蓄とこまめな手洗い・消毒を忘れずに
- 詐欺対策: 慌てず確認、迷ったら相談
- 心のケア: 心も「被災」している。助け合いの気持ちを大切に
二次被害は「防ぐことができる災害」とも言えます。
冷静に、そして事前に知っておくことで、被害を最小限に抑えることが可能です。日頃からの備えと、災害後の冷静な判断が命と生活を守る第一歩になりますので、ぜひ覚えておいてください。
今回もありがとうございました。
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